短毛丸の胴切り2
エキノプシス属短毛丸(たんげまる)の胴切りの続きです。
実際に短毛丸を切るのに準備したものは以下の通りです。
1.包丁
2.消毒液(電解水生成器で作った強酸性水)と無水アルコール
3.清潔なタオル
4.新聞紙
5.殺菌剤 STダコニール1000液剤とビスダイセン水和液
6.容器とハケ(殺菌剤塗布用)
胴切りするのが直径14cm以上の短毛丸なので普通のカッターやナイフでは刃渡りが足りない。今回は包丁でチャレンジ。以前よく使っていたステンレス製の片刃包丁を研ぎ直しました。
消毒液は包丁の消毒に使います。
切った時に雑菌が進入するのを防ぐためです。
カッターのように刃が交換できるのであれば、消毒はライターの火で炙って殺菌するのが簡単で効果が高いですが、包丁だと切れ味が悪くなる可能性があります。
そこで我が家ではうどん粉病予防に使っている強酸性水と無水アルコールを用いました。この強酸性水は病院などでも消毒に使われていた効果の高い衛生水で、食塩水を電気分解して生成するものでPH3以下、酸化還元電位は1100mv以上の水です。衛生水によるうどん粉病予防の話はまた別の機会にでも。
タオルは切ったときに大量に出てくる水分が包丁についたのをふき取る時に使います。
新聞紙はサボテンのトゲを痛めないためのベッドとして使用します。
殺菌剤は家にあったSTダコニールとビスダイセンを使用。
濃度は通常の散布よりは2~3倍高い濃度で使用しました。水和剤の粉末をそのまま塗布する人もいるようですが、さすがに怖くてできませんでした。
胴切りしてから1週間後(2007年4月8日)の短毛丸です。
ところどころオレンジ色の斑点が見えます。
黒くなってくると雑菌が進入し腐ってきたことになるのですが、オレンジ色は酸化した部分です。乾燥時、強い太陽光線に当てすぎたためです。でも広がってはいないので、これぐらいであればそのままでも特に問題ないようです。
胴切りして1ヶ月半(2007年5月16日)短毛丸が完全に発根しました。
短毛丸の根は下の写真のように太いものでした。
赤玉土が3~4mmですので、根の太さが分かると思います。
でも一つ心配なことがあります。それは維管束部(中央の丸い部分)と外側の縁の部分は同じぐらいの高さなのですが、その間の部分がかなり凹んでいることです。このままではその部分の土の乾きが悪くなる可能性があるからです。
でも縁の峰の部分もかなり萎んでいますので、根が水を吸収し始めると全体に張ってくるので、この凹んだ部分も張ってくると思います。
これぐらい根が出れば、培養土に植え込み(のせるだけですが)、最初の水やりをしてもOKです。
発根後植え込んだ胴切り短毛丸3鉢です。
胴切り後の成長ですが、株元が腐ってきていた我が家のケースのような場合は大変良く成長します。ですが花や子吹きは少なく本体の成長にエネルギーを使うようです。
ひょろ長く伸びて形が悪くなって胴切りした様な場合は、大きく成長すると言うよりは、子吹きや花をたくさん咲かす傾向にあるようです。
昨年2008年4月にも2株胴切りしました。この時の株は群生していたため形がかなり歪んでいたので、形を良くするために胴切りしたのですが、その後は2株とも20輪以上の花を咲かせました。
短毛丸(たんげまる)について興味のある方は、右のカテゴリー欄の「エキノプシス属」をクリックしてみてください。参考になる記事が見つかるかも知れません。
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